國金証券の金巖石チーフアナリストは27日、経済紙「理財周報」とボルボグループが共同開催した資産管理に関するフォーラムの上海地區イベントで発言した際、生産力の過剰問題を真っ先に取り上げ、「考えなくてはならない第一の問題は、中國には生産力の過剰問題が長期にわたり存在するとみられることだ。これは対外貿易を中心とする世界の工場が、長期にわたり生産力の過剰の脅威にさらされるということでもある」と述べた。「國際金融報」が伝えた。
金チーフアナリストによると、現在、世界経済は混亂収拾の段階に入り、中國が世界の工場として構築してきた生産能力の一部が必然的に過剰な生産力となった。歐米諸國はレバレッジを縮小し、中國は生産力を縮小する必要がある。レバレッジ率は歐米金融業の生産力であり、歐米金融業の生産力がレバレッジ率からみて25%や30%から15%に下がっている現在、中國は歐米がレバレッジを縮小させて消費力の全體的な縮小をもたらしているという現実を必ずや受け入れなくてはならない。
それでは中國は過剰な生産力をどうすればよいだろうか。構造調整と內需拡大で問題は解決するだろうか。金チーフアナリストは悲観的な見方を示し、次のように述べた。過剰な生産力とは本來、「ゾウ」のために生み出されたもので、これを「サル」に當てはめようとしてもうまくいかない。過剰な生産力のほとんどの部分は廃棄するしかなく、廃棄そのものについてはいささかの懸念もない。生産力を廃棄した結果として問題になるのは、雇用問題をどうするか、産業構造をどのように調整するかということだ。
金チーフアナリストが2番目の問題としてあげるのは、主流となる國々が來年の第1四半期(1ー3月)か遅くとも第2四半期(4ー6月)に市場への関與から撤退する計畫を立てていることで、中國もいつ撤退に転じるかが問題になる。金チーフアナリストによると、歐米の経済刺激策は雨のようなもので、空から資金を振りまき、大地が潤うと、民間の投資や貯蓄が再び増え始めた。一方、中國の経済刺激策は雨ではなく、油を差すというイメージで、政府投資が8割以上を占めており、どのようにして撤退するか、撤退に當たって考えるべき問題はなにか、といったことが問題になる。
金チーフアナリストは中國マクロ経済を分析すると同時に、株式市場についても次のような予測を述べた。今後3ー6カ月の基本的な情勢について流動性の視點から市場を予測すると、今年再び新記録をうち立てる可能性はほぼゼロで、2400ポイントないし2500ポイントを割り込む可能は10%を超えない。
「人民網日本語版」2009年9月28日 |