中國の一部の商品の輸出が減少し、國內の消費者が支出を減らす中、中國製自動車が次々と世界市場に進出している。海外では割安な中國車への需要が旺盛で、それを輸送する船舶の不足が輸出の最大の壁になっているほどだ。米紙「ニューヨーク?タイムズ」が伝えた。
中國自動車メーカーはロシアで主導権を握っている他、東南アジア、オーストラリア、メキシコなどで高い市場シェアを占めている。中國の米國への自動車輸出で関稅が妨げになっていることから、中國自動車メーカーが大挙して歐州市場に進出している(十分な自動車運搬船があれば)。長江沿岸の造船所は自動車輸送の船隊を構築中だ。これらの船は海上の巨大な駐車場のようなもので、1隻で1度に5000臺以上を積載できる。
國産ブランドの電気自動車(EV)を選択する中國の世帯が増えている。その結果、中國の消費者が欲しがらなくなった大量のガソリン車が海外に輸出されている。長年の品質向上と技術改良を経て、中國車は今週のミュンヘンモーターショーなどのイベントで注目を浴びている。中國車の輸出は3年で4倍増加し、日本を抜き世界一の自動車輸出大國になっている。オーストラリアでは、中國自動車メーカーの売上が韓國を抜き、日本を追っている。中國はさらにメキシコと英國への輸出を急拡大し、ベルギーとスペインへの輸出拡大を開始している。この両國はいずれも重要な自動車荷揚港を持つ、その他のEU加盟國に向かうための入口だ。歐州は中國自動車メーカーの主なターゲット市場になっている。
運搬船の不足は中國車の輸出拡大の妨げになっている。ゼネラル?モーターズの元インドネシア事業責任者であるマイケル?ダン氏は、「彼らは造船を上回るペースで自動車を製造している」と述べた。世界で建造予定の170隻の自動車運搬船のほぼすべてが、中國自動車メーカー及びその自動車を運搬する歐州とシンガポールの海運會社から注文を受けている。ロンドン海運データ會社「VesselsValue」の自動車運搬船責任者のダニエル?ナッシュ氏は、「中國車の輸出のブームが來るまでは、毎年4隻しか注文がなかった」と述べた。
長江沿岸の造船所では、數千人の労働者が忙しく働く音が、夜明けから深夜まで響き渡る。この忙しさは先週金曜日の金陵造船所で特に顕著だった。労働者たちがシンガポール海運大手イースタン?パシフィック?シッピング向けに建造する2隻の自動車運搬船が完成に近づいていた。溶接工の李察さん(音訳)によると、毎日の勤務時間は12時間で、2時間の晝休みに自転車で帰宅し食事するという。造船所全體は夜になっても晝のように明るい。
より多くの運搬船を建造することのメリットは顕著だ。ナッシュ氏によると、自動車メーカーの自動車運搬船のチャーター料金は2年前の1日1萬6000ドルから10萬5000ドルに激増している。BYDが建造を委託中の大型自動車運搬船6隻の多くが、今後3年內に完成を予定している。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2023年9月11日