現(xiàn)在の世界経済が重大な圧力と衝撃に直面していると言うならば、「強いドル」による各國の通貨の対ドル相場の大幅な低下がその最大の原因だ。しかし長期的に見ると、今日の強いドルがアジア、特に中國にもたらす衝撃は80年代と異なり一時的な圧力に過ぎず、米國には長期的なリスクをもたらす。
今日の米國の製造業(yè)のアウトプットは中國のほぼ半分のみだ。バイデン政権のさまざまな政策は米國の経済及び産業(yè)に新たな規(guī)制を設(shè)け、その國內(nèi)の供給に圧力をかけている。さらに米國は制裁などの措置により國際市場を斷裂させ、國際ルートからの供給増を妨げている。パウエル議長による過激な利上げは通貨を減らしたが、商品供給に滯りが生じているため、インフレをスムーズかつ効果的に抑制し、早急に利下げを?qū)g現(xiàn)することは難しい。
米國経済は高金利に長く苦しめられている。米銀行業(yè)のバランスシートのリスクが日々膨らみ続け、政府の債務(wù)負擔(dān)が高止まりしている。上のバイデン政権は「再工業(yè)化」と大々的なインフラ整備を宣言し、下の米一般人は利息をつけて借金を返済するため利下げを必要としている。長期的な「高金利+高物価上昇率」を形成すれば、米國経済は「ラテンアメリカ化」の道を歩む可能性がある。これを踏まえれば、強いドルが米國経済にとって長期的な福音ではないことが分かる。
米連邦準(zhǔn)備制度理事會の過激な利上げと強い米ドルは、中國に一時的に強い圧力をかけた。しかし中國がこの衝撃に耐え切り、システマチックな財政?金融危機のリスクがすでに解消されたことは、事実によって証明済みだ。また中國には現(xiàn)在、日本や韓國のようなインフレの圧力はない。強いドルの余波が中國にもたらした限定的な影響は、中國の輸出の國際市場における競爭力を高め、中國の輸出に対する米國の規(guī)制の効果を弱め、相殺した。(筆者=梅新育?商務(wù)部國際貿(mào)易経済協(xié)力研究院研究員)
「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」2024年5月7日