豪州の道路は長期的に、日獨米の自動車大手の製品が主流だったが、中國車がスムーズに一席を占めている。中國車は今年、豪州の新車販売の第3の人気選択肢となっている。豪ABCが5月31日に伝えた。
中國車の豪州での販売臺數が急増し、2014年の4154臺から23年の19萬3433臺に増加した。広汽と吉利の製品が來年豪州で発売されることで、中國車の販売臺數が増加を維持する可能性が高い。
豪シドニー工科大學豪中関係研究院のマリアン?チャン氏は、「中國EV産業そのものに高い競爭力がある。中國EV産業は大半のサプライチェーンをコントロールしている。その他の自動車メーカーは各大陸にサプライチェーンを分散させているが、中國ブランドのサプライチェーンは往々にして非常に短い。世界トップ20のEVメーカーのうち半數が中國企業で、そのすべてが激しい市場競爭に勝ち抜いた。これらの勝者は政府補助や政策によって抜きん出たわけではなく、市場の競爭と統合の結果だ」と述べた。
中豪自由貿易協定、消費者の意識向上、コスト競爭力、技術の進歩、関稅引き下げ。これらは中國車の豪州での販売を促した。販売の大幅な増加はEVの普及によるものだ。豪州で昨年販売された8萬6828臺のEVのうち中國製は7萬2342臺だった。
豪連邦自動車産業會議所(FCAI)の広報擔當者は、「市場競爭の激化と中國車の進出により、消費者の選択肢が増えた。豪州人は自分たちの勤務、娯楽、家庭生活に最も適した自動車を購入できるようになった」と述べた。しかし中國車の販売臺數の増加には、中國ブランド以外の理由もある。FCAIの販売データによると、豪州で昨年販売された20萬臺弱の中國製の車のうち4分の1が、米テスラが中國で生産したEVだった。
豪政府は今のところ米國に倣い関稅を導入していない。これは主に豪州本土に保護が必要な自動車産業がないためだ。チャン氏は、「中國はEVで市場を氾濫させているとの聲もあるが、世界の自動車市場は依然としてガソリン車が中心で、消費者は最終的に自身の需要に適した製品を選択する」と述べた。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2024年6月3日