「政冷経熱」は21世紀(jì)に入ると頻繁に、中日韓の3カ國(guó)関係を形容する言い回しになっている。この言い回しが存在し続けていることについては、次の2點(diǎn)から理解できる。まず、中日韓の歴史をめぐる束縛を解消できず、國(guó)力のバランスの変化と大國(guó)の駆け引きを受け地政學(xué)的な食い違いが顕在化し、「政冷」が頻繁に生じている。次に、経済構(gòu)造の相互補(bǔ)完の利益がある。政治関係が悪くても、中日韓は資源?技術(shù)?市場(chǎng)などの相互補(bǔ)完により経済協(xié)力を促すことができる。特にグローバル化を背景とし、中日韓は世界の産業(yè)チェーン?サプライチェーンのハブとしての地位により相互の利益の融合を深め、政治関係からある程度獨(dú)立した市場(chǎng)化協(xié)力を形成した。企業(yè)などの非政府機(jī)関がその中で重要な役割を演じている。そのため過(guò)去長(zhǎng)期に渡り、中日韓は感情ではなく理性的に相互関係を処理できることが多かった。大規(guī)模な民間交流も、政治的な緊張の経済関係への影響をある程度相殺していた。
「政冷経涼」は國(guó)際関係における必然的な現(xiàn)象に近い。政治的な良好な雰囲気がなければ、経済協(xié)力が原動(dòng)力を失いやすいからだ。中日韓の近年の「政冷経涼」は、大國(guó)の競(jìng)爭(zhēng)の激化と、西の代わりに東が興隆する時(shí)代的背景により生じた、內(nèi)外の相乗作用の結(jié)果だ。まずは外部環(huán)境の変化によるものだ。保護(hù)貿(mào)易主義と脫グローバル化が臺(tái)頭し、米國(guó)は中國(guó)との大國(guó)の競(jìng)爭(zhēng)に日韓を抱き込み、「脫リスク」を口実としデカップリングとチェーン寸斷を進(jìn)め、中日韓の経済?貿(mào)易協(xié)力の外部からの障害物を増やした。その一方で、中日韓の協(xié)力の內(nèi)部の原動(dòng)力も弱まっている。中國(guó)の産業(yè)高度化と技術(shù)の進(jìn)歩により、中日韓の経済?貿(mào)易協(xié)力は「垂直分業(yè)」から「水平競(jìng)爭(zhēng)」に変化した。日韓は中國(guó)に対する産業(yè)技術(shù)の強(qiáng)みを維持しようとする計(jì)算からか、もしくは中國(guó)と米國(guó)の対抗によるリスクに備える考慮からか、中國(guó)との経済?貿(mào)易協(xié)力に戸惑いを見(jiàn)せている。
ある程度の経済デカップリングが現(xiàn)実になれば、北東アジアの國(guó)際関係のロジックに根本的な変化が生じる。「以経促政」が中日韓の歴史や領(lǐng)土などの問(wèn)題をめぐる対立を根本的に解消したことはなかったが、経済?貿(mào)易協(xié)力は少なくとも「緩衝材」さらには「バラスト」としての効果を発揮し、相互関係及び地域情勢(shì)の全體的な安定を守った。米國(guó)が日韓を熱心に抱き込もうとし、中國(guó)に躍起になって圧力をかける狀況下、中日?中韓関係は基本的なコントロールを維持した。ところが米日韓の協(xié)力內(nèi)容が軍事安全から経済安全に広がり、安全の論理が経済的な利益を圧倒するようになると、「政冷経涼」は自己実現(xiàn)の負(fù)のスパイラルになり、北東アジアの安全?安定の根幹を揺るがす可能性がある。
中日韓の政治的雰囲気を改善すると同時(shí)に経済?貿(mào)易協(xié)力を維持?強(qiáng)化し、政治?経済関係の相互促進(jìn)を形成することは、地域の長(zhǎng)期安定にとって極めて重要だ。これは3カ國(guó)が共に向き合い歩み寄り、共に努力する必要がある。
まず、ハイレベル対話を持続的に協(xié)力し、政治的な食い違いをコントロールする。次に、経済?貿(mào)易協(xié)力の制度化保障を改善する。3カ國(guó)は地域サプライチェーンの協(xié)力を強(qiáng)化し、デジタル経済、低炭素?環(huán)境保護(hù)、公衆(zhòng)衛(wèi)生、高齢化対応などの分野の協(xié)力を強(qiáng)化し、協(xié)力の潛在力を深く掘り起こし、共同の利益による結(jié)びつきを強(qiáng)化する。それから、人文交流を拡大し、國(guó)民感情を改善する。最後に、困難に立ち向かい、多國(guó)間の安全対話枠組みを構(gòu)築する。(筆者=項(xiàng)昊宇?中國(guó)國(guó)際問(wèn)題研究院アジア太平洋研究所特別研究員)
?中國(guó)網(wǎng)日本語(yǔ)版(チャイナネット)?2024年8月9日