「人民日報」は12日、「世界との厳かな約束を履行」と題する以下の論説を掲載した。
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胡錦濤主席は先日の訪日で「中國の政府と人民は國際社會との約束を適切に履行し、國際オリンピックの大家族の力強い支持の下、最大限の努力を盡くして北京五輪を成功させる」と改めて表明した。
7年前、北京は第29回オリンピックの開催権を獲得した。國際社會の期待を前に、中國は「我々には北京五輪を忘れがたい祭典にする能力と自信がある」と世界に厳かに約束した。
それから7年間、中國はこの約束のため、「エコ五輪、科學技術五輪、人文五輪」の理念を用いて、東洋の古い文明國によるオリンピック精神への理解を示してきた。13億中國人民は「1つの世界、1つの夢」のスローガンの下、平和?友情?進歩の豊かな內容を解釈してきた。
オリンピックの準備作業が最終段階に突入した時、北京は次のような答案を提出した。
「オリンピックの施設は間もなく全て竣工する。國際オリンピック委員會(IOC)による厳格な検査も通過した」「北京の大気が基準を満たす日數は増加を続け、立候補時の緑化目標を1年余り前倒しで実現した」「最も良いスタジアム、最も優美な環境、最も便利なサービスの提供を保証する」。「特色ある、レベルの高い」オリンピックを成功させるため、中國は責任ある大國として世界との厳かな約束を実行している。
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一流の施設、一流の環境、一流の設備――。これらは中國が「オリンピックのチャンス」の中で創り上げた物質的な成果に過ぎない。それよりも重要なのは、みなが期待したように、オリンピックが中國の社會と文明の進歩を促す契機にもなったことだ。オリンピックの準備をし、オリンピックに関わり、オリンピックに貢獻する――。この過程で、オリンピック精神はさらに全面的に中國人の生活に滲透し、寛大で開放的な民族の風格を鍛え上げ、団結し奮進する國家の活力を示してみせた。まさに「IOC評価報告」が指摘するように、北京五輪は「中國と世界に唯一無二の貴重な遺産を殘すだろう」。
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近代オリンピックの歴史を見ると、オリンピック精神はスタジアムの上で形を結ぶだけでなく、國家が発展する上での內在的な原動力となってきた。多くのオリンピック開催國が、その約束を果たす過程で近代化を加速させた。1964年の東京五輪と1988年のソウル五輪は、日韓両國の高度経済成長を促したばかりか、國民の資質と社會?文明の程度を引き上げ、現代國家への転換を促した。
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20年の時を隔て、オリンピックは再び世界の東方へやってきた。オリンピックが中國の社會発展も同様に推進することに疑問の余地はない。北京五輪という歴史的チャンスを捉え、小康社會(ややゆとりのある社會)の全面的な建設という歴史的な段階を推進し、悠久の歴史を持つこの文明古國を、工業化がほぼ実現し、総合國力が著しく高まり、國內市場規模で世界の前列に並ぶ國にし、人民の富裕度があまねく高まり、生活の質が著しく改善し、環境が良い國にし、人民がより十分な民主的権利を享受し、よい高い文化的資質と精神的追求を備えた國にし、各制度がより整備され、社會がより活力に満ち、安定?団結した國にし、対外的により開放され、一層の親和力を備え、人類文明により大きな貢獻を果たす國にする――。これが13億中國人民が示すべき答えだ。
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7年前、「世界人口の4分の1を占める國にオリンピックをもたらせば偉大な出來事となる」と固く信じ、IOCの委員は神聖な一票を北京に投じた。
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その7年後、中國はまさに実際の行動によって、さらに自信に満ちた姿と、開かれた胸襟で、厳かな約束を履行し、世界の期待に応えている。
「人民網日本語版」2008年5月12日