移転は企業(yè)発展の必要

首都鉄鋼コンビナート（以下「首都鋼」と略稱）本部は北京市西部の石景山のふもとに位置し、山の上には800年余りの歴史のある古剎、文化財(cái)と言える蔵経洞も保存されている。首都鋼は1919年創(chuàng)設(shè)の株式企業(yè)であり、軍閥の混戦、舊日本軍の侵略や國內(nèi)戦爭を経て、1949年の新中國成立までの30年間にあわせて28.6萬トンの鉄しか生産しえなかった。

新中國成立後の首都鋼は生まれ変わった。1958年、粗鋼を生産できない歴史に終止符が打たれ、1978年の粗鋼生産量は179萬トンに達(dá)し、全國鉄鋼企業(yè)のベストテンに入った。1994年の粗鋼生産量は824萬トンで全國一位となった。

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寫真は首都鋼の第三製鋼所の生産現(xiàn)場(chǎng)

寫真は鋼板の生産ライン

現(xiàn)在、首都鋼はすでに鉄鋼業(yè)を基幹産業(yè)とし、採鉱、機(jī)械、エレクトロニクス、建築、不動(dòng)産、サービス業(yè)、國際貿(mào)易など多くの業(yè)種を兼営しており、多地區(qū)、多種類の所有制の國際大型企業(yè)グループとなっている。2005年のグループの資産総額は675億元で、売上収入は806億元に達(dá)している。

わが國は粗鋼生産の大國であるが、粗鋼生産の強(qiáng)國ではない。近年來の國內(nèi)鉄鋼産業(yè)の急速な発展と國外市場(chǎng)の激しい競(jìng)爭に直面して、首都鋼は內(nèi)外からのプレッシャーにさらされ、內(nèi)的実力を強(qiáng)化し、戦略的構(gòu)造調(diào)整を?qū)g施するという挑戦に直面しなければならなくなった。首都北京という特殊な位置からみても、周辺地域で適切な発展の空き地を手に入れることはすでに不可能であった。さらに、首都北京という特別な環(huán)境で、ますます多くの企業(yè)が他の地の企業(yè)より大きな環(huán)境保全面のプレッシャーに直面している。こうした狀況も下で、首都鋼は「発展がなければ、企業(yè)のすべてがなく、プレッシャーと挑戦を発展の原動(dòng)力とチャンスに変えよう」という奮闘目標(biāo)を打ち出し、戦略的移転――鉄鋼業(yè)の移転を決めた。その実、首都鋼は十?dāng)?shù)年前から次の発展のために新しい立地を探し始めていたのである。

　　　　　　　　　　　　移転、企業(yè)と従業(yè)員がともに直面

　　　　　　寫真は野生の鴨などの渡り鳥が毎年やって來る首都鋼の冷卻水の池　

1995年以來、首都鋼は産業(yè)構(gòu)造を調(diào)整すると同時(shí)に累計(jì)15.54億元を投入し、相次いで289の環(huán)境整備プロジェクトを完成し、汚染物排出量を大幅に減らした。2003年にはSO２、スモッグ、粉塵、その他の塵埃の排出は1995年比それぞれ74.22％、85.98％、73.43％、83.53％低下した。

それにもかかわらず、北京の五輪招致の成功と北京の発展につれて、首都鋼の移転は議事の日程に盛り込まれることになった。2005年、國務(wù)院は首都鋼の移転案を批準(zhǔn)し、移転の期限に対してのはっきりした注文をつけた。それには三つの內(nèi)容が含まれている。一、5年間に鉄鋼生産業(yè)務(wù)を河北省の渤海灣沿岸の曹妃甸に移転すること。二、北京の順義區(qū)に生産規(guī)模150萬トンの冷間圧延薄板生産ラインをつくること。新しい工場(chǎng)は産品の付加価値が高く、技術(shù)設(shè)備も先進(jìn)的であること。立地は現(xiàn)代（ヒューデー）自動(dòng)車生産工場(chǎng)と隣接しているので、その製品は自動(dòng)車の生産に対応したサービスを提供することができる。三、北京の元の場(chǎng)所では本部経済を発展させ、研究開発、販売、ニューハイテク、エレクトロニクス、サービス業(yè)、不動(dòng)産業(yè)などを重點(diǎn)とする非鉄鋼産業(yè)を発展させる。それと同時(shí)に、クリエーティブ文化産業(yè)を発展させ、精錬工場(chǎng)の元の場(chǎng)所に冶金博物館をつくり、青少年向けの科學(xué)普及施設(shè)、成人向けのリゾート施設(shè)、伝統(tǒng)教育を特色とする観光経済を発展させること。

首都鋼は80年余りの歴史を有する大型企業(yè)として、數(shù)世代の人々が共同で生活するコミュニティーでもあった。このような大型企業(yè)の移転は年産800萬トンの企業(yè)のことだけのことではなく、8萬人余りの従業(yè)員と10數(shù)萬人の家族の生活とも関わるものであり、各方面の努力が必要となっている。首都鋼のある責(zé)任者は次のように語っている。移転にはもし期限がなければ、われわれは北京の生産を調(diào)整しながら、曹妃甸の新しい生産施設(shè)を建設(shè)することができ、鉄鋼産業(yè)の構(gòu)造を逐次調(diào)整することも可能である。そうすれば、企業(yè)の損失もかなり減り、従業(yè)員たちに対するインパクトもそれほど大きくない。新しい工場(chǎng)の技術(shù)設(shè)備のレベルアップや工場(chǎng)の建設(shè)工事の工期などがゆえに、移転によって多くの従業(yè)員が余剰人員となってしまう。これらの人たちは、一部は繰り上げて定年退職し、一部は北京市政府が実施する再就職プロジェクトにより、再就職することになる。さらに一部の人たちは首都鋼の付屬産業(yè)へと職場(chǎng)を変えることになる。

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寫真は第三製鋼所のコントロール室

移転の計(jì)畫によれば、すべての鉄鋼産業(yè)は2010年までに北京から完全に出ていくことになる。現(xiàn)在、第一製鋼所はすでに解體され、第二製鋼所は2010年に生産をストップし、第三製鋼所は來年生産を停止することになっている。1992年に操業(yè)を始めた第三製鋼所は製鋼所としては現(xiàn)在ちょうど「壯年期」にあり、10數(shù)年間に生産した鋼材は360の「鳥の巣（北京五輪メインスタジアム）」をつくることができる。ある年配の従業(yè)員は、私たちにとって、工場(chǎng)は私たちの住み家にひとしいものであり、數(shù)十年來工場(chǎng)の発展のために測(cè)りきれないほどの心血を注いできた。しかし、北京五輪の「鳥の巣」のために、私たちは自分の巣ともいえるものを取り除くことを喜んで受け入れた。國有企業(yè)は國の建設(shè)を支援する面でいつも最大の貢獻(xiàn)を払ってきて、首都鋼は今回の移転においても依然として國有企業(yè)のあり方を示して見せた。

首都鋼の責(zé)任者は企業(yè)文化の建設(shè)に力を入れ、學(xué)習(xí)型企業(yè)の構(gòu)築を唱道している。學(xué)習(xí)型企業(yè)の構(gòu)築とは単純な養(yǎng)成トレーニングではなく、企業(yè)の発展を目標(biāo)とし、集団としての學(xué)習(xí)を通じてシステムチックに思考し、観念を更新し、続いて制度を刷新し、個(gè)人と企業(yè)の共同の発展を図っているのである。従業(yè)員たちも積極的に學(xué)習(xí)に身を投じて、新しい技術(shù)を勉強(qiáng)するかたわら、総合資質(zhì)の向上に努め、將來の新しい職場(chǎng)の必要を満たすために頑張っている。

「チャイナネット」 2007年7月25日

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