北京のゴミ問題 ゴミベルトが「第7環狀道路」に
ゴミ処理は連鎖的に多くの部門に関係し、減量化はすべての部門が一致団結して進める必要がある。長期にわたり、政府各部門は職責をしっかり履行できておらず、ごみ処理の大部分は體制面に悩まされている。
航空寫真を見ると、北京には「第7環狀道路」がある。第6環狀道路まではしっかりした道だが、「第7環狀道路」は北京を取り囲むゴミベルトである。
2009年の「両大會」では、代表と委員の間で都市のゴミ問題が再び話題に上った。
「多くの地域ではゴミが都市を包囲するという現象が現れている」と、全國人民代表大會代表、武漢実験外國語學校の校長である李茵氏は述べ、『生活ゴミの発生源からの処理についての提案』を「両大會」に提出した。長期にわたり、思想や意識、管理體制などが原因でゴミ処理には理念上の誤った認識があり、資金や労働力をゴミの末端処理に投じ、ゴミの発生源からの処理と減量は行われず、「建築、埋立、再建築、再埋立」といった悪循環が生じている。
「第7環狀道路」
「2008年11月15日、18時から20時、強烈な悪臭、晴天、偏西風、(防毒)マスクをつけて食事に出かける」
「2009年5月29日、4時から7時、標準レベルの悪臭で目が覚める」
「2009年10月1日、3時から5時、鼻をつく悪臭で目が覚める」
これは趙蕾さんが書いた「悪臭日記」の一部である。彼女は北京の朝陽區高安屯ごみ埋立場から3.5キロ離れた柏林愛楽団地に住んでいる。2007年夏から、毎日夜中になると周辺にはゴミの異臭が漂うようになった。
趙蕾さんは中國で初めてゴミ処理場を提訴した。3回訴えたが、団地の近くに建設された高安屯ゴミ処理場を動かすことはできなかった。
彼女はすでに家を売り払い、「悪臭日記」に終止符を打つことができたという。その後、北京市朝陽區は1億元を投じ埋立場の技術改造を行い、異臭は収まった。
趙蕾さんは北京のゴミ埋立場の近くに住む數萬人の1人に過ぎない。
記者は調査を進めるうちに、全國の他の地域にも趙蕾さんと同じようにゴミ処理場の汚染に頭を抱える多くの住民がいることを知った。
貴陽市烏當區高雁ゴミ埋立場は、この地域で最も大きい生活ゴミ処理場である。過負荷狀態の稼動が年中続いているため、悪臭が立ち込め、ゴミ埋立場の高さは付近の山の頂上まで達する勢いだ。烏當區東風鎮界牌村の村民である李文革さんは記者に、「灰が多く、すごくにおう。特に夏はひどくて、ハエが多く、窓も開けられない。ゴミ処理場が引っ越すと聞いたことはあるけど、何の動きもない」と語った。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年3月24日