「脫亜入歐」（アジアから脫してヨーロッパに入る）から約半世紀経った日本のアジア復(fù)帰は容易なことではない。鳩山氏が直面している難問は想像するよりはるかに大きなものだと思う。前もって約束していたように、氏を首相とする政府內(nèi)閣は連立政権として、タカ派、ハト派、変革派、保守派、社會主義者、自民黨の変節(jié)者が一體化した「雑軍」となるだろう。それほど複雑な政権執(zhí)行部の陣容、それに加えて政権執(zhí)行の経験不足によって、施政綱領(lǐng)を貫徹することができるかどうかには大きな疑問府がつく。

間もなく政権を離れる自民黨保守派が、もはや閣僚としての制約を受けず、少しもはばかることなく、勝手気ままでマイナスな言行で騒動を起こす可能性があると懸念する人も多い。その時には、過激な言論によってアジア諸國の心理的な反発を招いたり、ひいては日本の世論と対立したりして、鳩山政府の政権運営の空間を縮めるという事態(tài)を招く可能性がある。

更に重要なのは、今日のアジアが以前とはまったく異なっていることだ。日本政府と國民はいずれも経済総量が日本を上回る可能性がある中國に直面せざるを得なくなっている。「正常な國」を追求する途上で、どのようにアジアとの協(xié)力を強化し、また「アジアのボス」を爭う考えの芽生えをどのように斷ち切り、日本社會における中國に対する焦燥感、不安感ないし懸念の気持ちをどのように調(diào)整していくかも、鳩山政権にとって重要な事柄であり難しい課題となるだろう。

鳩山政権の誕生は日本の新しいイメージの樹立を意味するかもしれないが、それは、アジアにおける日本の役割に直ちに転換や変化が現(xiàn)れるということを意味しているわけではない。日本のアジア復(fù)帰の道は決して平坦ではないのだ。

中國を含むアジア諸國は、日本に逆転の局面が現(xiàn)れる可能性があることに対して準備しておくべきである一方、日本の新政権と自ら積極的に対話を展開し、対話を通じて日本のアジア復(fù)帰のためにより有利な空間を創(chuàng)造すべきだと思う。

「北京週報日本語版」2009年9月3日