世界屈指の非鉄金屬埋蔵量に恵まれる広西、雲南、貴州、湖南、湖北の各地方は、世界非鉄金屬業の「明珠」と呼ばれている。ところが今回の龍江河カドミウム汚染事件や長年にわたり繰り返されてきた汚染事件により、経済発展と生態系保護の共存の難しさ、産業モデルの転換と発展の問題などが浮き彫りになり、一考を要する懸案事項となっている。
河池市は非鉄金屬が豊富な土地であり、採掘?選鉱?洗練企業の多さから「非鉄金屬の郷」と呼ばれている。しかし筆者が同市を訪ねた際、取材に協力してくれた大多數の人々が、河池と龍江の生態系保護は厳しい危機的局面にあると考えていた。
豊富な鉱物資源を求めてやってきた精錬企業が至るところで煙を排出するという現狀、國家重點支援貧困県として急速成長が必須課題とされていること、地方財政の収入増大への大きな圧力といった諸々の要因が、汚染事件が頻発する背景となっている。