【3】中日経済貿(mào)易関係は希望に満ちている。

世界経済の下押し圧力が和らぐ気配がみられないため、中國経済の低迷はまだしばらく続きそうだ。これは中日2國間貿(mào)易と日本の対中投資が短期間のうちに飛躍的に成長するのは難しいことを示す。日本経済の不振も対外貿(mào)易と投資への意欲低下を招く。また、日本企業(yè)の間では中國経済の新常態(tài)に関する認識が不十分であるため、調(diào)整期はまだ続きそうだ。このような狀況では、中日経済貿(mào)易関係の大きな改善は當面、期待できそうもない。

現(xiàn)代國際関係論によると、両國の政治的関係と経済的関係には密接な関わりがあり、中日経済貿(mào)易関係は政治的関係の基盤となってきた。両國の経済貿(mào)易関係が健全に発展すれば、政治的関係の発展を後押しする可能性がある。逆に、政治、外交関係が極めて厳しい狀況となれば、経済貿(mào)易関係にも悪影響が及ぶに違いない。いまのところ、中日関係は緩やかに改善していくとみられる。G20サミットの會期中に習(xí)近平主席が安倍首相と會談した際、安倍首相は「金融、貿(mào)易、環(huán)境保護などの分野で両國の協(xié)力を強化したい」と述べた。9月20日に総勢230社に上る日中経済協(xié)會の企業(yè)訪中団が視察に訪れた折、張高麗副総理は代表団全員と接見。日本企業(yè)の代表に中國経済の実情について理解を求め、対中投資戦略の適時調(diào)整を促した。中日関係の緩やかな回復(fù)を背景に、中日の経済関係にも久しぶりに好転の兆しが現(xiàn)れたことがわかる。

長期的に見ると、中日経済貿(mào)易関係の見通しは依然として楽観的だ。中國には巨大な市場があり、経済成長率が6.7％まで低下してもまだ世界最高水準にある。これは中國経済の発展が依然として活力に満ちていることを示す。特に、中國の中産階級は急激に規(guī)模が拡大している。観光業(yè)だけを見ても、將來的に中國人の訪日観光客は一段と増加する見込みで、向こう5年で1000萬人を突破する可能性もある。一方で、円高と中國の環(huán)境好転に伴い、日本からの訪中観光客も増加する可能性がある。中國市場の魅力に引き寄せられ、日本企業(yè)も対中貿(mào)易と対中投資の強化を検討するだろう。アジア全體の利益を考慮すれば、日本も安易に中國市場を放棄したりしないだろう。長期的に見れば、様々な問題があるものの、中日経済貿(mào)易関係の見通しは改善に向かっている。「北京－東京フォーラム」に出席する中日の有識者の英知を結(jié)集し、問題解決策を提起することで、中日経済貿(mào)易関係が早期に苦境を脫し、健全な発展への軌道に戻れるよう、心より期待する。（筆者：張季風(fēng)　中國社會科學(xué)院日本研究所研究員）

「中國網(wǎng)日本語版（チャイナネット）」2016年9月26日