中國國家航天局(宇宙局)が発表した情報によると、中國宇宙事業は「一帯一路」(the belt and road)の建設がもたらす発展のチャンスを利用し、一帯一路宇宙情報回廊の建設と応用の推進を加速する。中國は現在まで30ヶ國及び3つの國際機関と、政府間もしくは政府當局間の協力協定98件に調印している。うち一帯一路沿線國は11ヶ國で、協定は23件となっており、沿線諸國と良好な政府間?ビジネス協力枠組みを構築している。このように中國宇宙事業においても「一帯一路」のパートナーの輪が拡大を続けている。人民日報が伝えた。
國家國防科技工業局(國家航天局)、國家発展改革委員會は國家の「一帯一路」の実施に協力し、衛星の宇宙?地球一體化応用能力を高めるため、昨年10月「一帯一路宇宙情報回廊の建設?応用の加速と推進に関する指導意見」を正式に通達した。中國は衛星通信分野で、すでに固定通信ラジオ、モバイル通信、データ中継などの衛星通信技術サービス體制を構築している。既存の軌道上民間(商業用)通信衛星は17基、中継器の數は300弱に達する。南アジア、アフリカ、歐州、アメリカ大陸をつなぐ衛星通信ポートを建設し、グローバルな衛星通信サービス能力を形成している。衛星通信事業は、世界の30以上の國と地域に拡大している。通信衛星「アジア太平洋9號」や「ラオス1號」、「ベラルーシ衛星」の成功が続いた。中國宇宙事業のASEAN諸國への衛星(完成品)輸出「ゼロ」の突破を実現し、歐州ユーザーに衛星(完成品)軌道上交付サービスを初めて提供した。
また、衛星リモートセンシング分野において、中國?ブラジル地球資源シリーズ衛星のデータは、南米諸國の國土資源調査、林業、農業などの各分野で広く活用されている。インドネシア、ラオス、タイなどの19ヶ國と、風雲シリーズ衛星のデータ受信および分配システムを構築し、沿線諸國の気象観測、災害予防?防止などの総合力を全面的に強化している。「高分2號」衛星は準メートル級光學リモートセンシング探査を実現し、「高分3號」は合成開口レーダーの分解能を1メートルにした。中國が獨自に開発した次世代靜止軌道気象衛星「風雲4號」が打ち上げに成功した。「北京2號」などの商業リモートセンシング衛星が次々と打ち上げられ、使用されており、中國のリモートセンシングデータの沿線諸國におけるカバー力とサービス能力をさらに高めた。
衛星航法分野においては衛星測位システム「北斗」の建設が進んでおり、地域サービス能力が強化されている。ASEAN諸國などの低緯度地域での測位の精度は5メートル前後。これをうけ、ロシア、インド、パキスタン、タイ、インドネシアなどの國と地域組織の協力?交流に、重要な進展があった。2018年頃までには、一帯一路沿線諸國?地域のカバーを実現する。
未來の國家民間宇宙インフラ計畫は、通信衛星20數基を打ち上げる。國家航天局は現在、「天地一體化情報ネットワーク」重大特別プロジェクトの論証を行っており、中國の一帯一路沿線諸國への衛星通信サービス能力を大幅に拡大していく見通しだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年5月16日