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ウェンナン先生行狀記:まほらまの南京生活⑦ |
発信時間: 2009-07-10 | チャイナネット |
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南京大學日本語學部専家 斎藤文男
◇羽毛が揃えば小鳥は必ず巣立つ◇ 今年も6月末までに、23人の學生が4年間の大學生活を終えて巣立って行った。行き先は、中國國內の企業や各政府機関、北京の大學院に進學、あるいは日本に留學、日本の大學院生などさまざまである。毎年この時期は、別れの寂しさと、夢と希望を失わず逞しく育ってほしいとの願いがない交ぜになる。羽毛が生え揃えば小鳥は必ず巣立つものだが、全員が元気で大空を滑空してほしいと思いながら、例年この時季は、學生との觸れ合いを反芻する。 キャプション 1、毎年、羽毛が生え揃った學生たちが母校を巣立つ(創立100年目の卒業記念寫真) 2、南京大學を訪れた日本の「紫金草合唱団」との交流も楽しい思い出のひとコマだ 3、青春時代の思い出多い母校の前で卒業記念寫真を撮る院生 4、ガールフレンドに撮ってもらう修士號獲得の記念寫真は喜びもひとしお ◇自らの選択に戸惑う◇ 毎年9月、4年生の前期授業が始まると間もなく、卒論指導を擔當する學生が決まる。指導する學生は2、3人だが、時には4、5人のときもあった。學生にとって卒論は4年間の授業の総仕上げともいえる。これまで學んだ知識と経験を総動員して、興味あるテーマを決め、資料を集め分析し、論述を展開して結論を引き出す。 まず、卒論のテーマを決めることが難しいようだ。3年生の「寫作」の授業では、毎回テーマが出題される。私がこれまで出題したテーマの主なものは、「5分間目を閉じて気がついたこと」「このごろ、ちょっと気になること」「春節で発見したこと」「私の失敗」「人はなぜ宇宙へ行くのか」「地球の真ん中の國はどこか」「蠅」「空」「色」「道」「零」などである。 具體的なテーマは比較的書きやすいようだ。「5分間目を閉じて気がついたこと」には、それぞれユニークな発見があった。 「5分間目を閉じたらまったく別な世界になった。そして、再び目を開けてもとの世界に戻ったとき、まるでもう一つの世界に來たような気がした。 「授業や生活で慌しく過ぎて行く毎日の中で、目を閉じただけで、世間の束縛から脫出できるし、自分の枠からも跳びだせる。」 「芝生で目を閉じると、野鳥の澄んださえずり、風が梢を渡る音、落ち葉が地面を転がる音まで聞こえてきた。目で見ていたときは、これらの音を無視していたかもしれないことに気がついた。」 しかし、テーマが一字の抽象的なものは苦手のようだ。 「『寫作』の宿題で嫌いな『蠅』がテーマになった。何を書いたらよいのか分からない。寢るときも考えていたら、夢の中に蠅がたくさん出てきて困った」 嫌いなものについて書かなければならない苦い體験を書いた秀作だ。他の多くの內容は、一般的なものばかりだった。「空」は、何も無い「からっぽ」や「宇宙」と考えてもよい、とアドバイスした。「道」も「道路」や「人生の道」でも「茶道」「剣道」「空手道」などの「道」ととらえることもできる、としたが、自分で何を選択したらよいのか戸惑う學生が多かった。 |
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