テンセントの提供するチャットアプリ「微信」などの臺頭により、通信キャリアのショートメッセージ、MMS、通話などの伝統的な事業に深刻な影響が生じている。経済參考報が伝えた。
中國工業?情報化部(工業?情報化省)のデータによると、2012年末現在、中國の攜帯電話ユーザー數は11億1200萬人に達し、攜帯電話の普及率が前年比12.2%増となった。2012年の全國ショートメッセージ送信量は8973億1000萬通に達したが、2.1%という増加率は2010年の7.1%、2011年の6.2%を大きく下回った。ショートメッセージ送信量の増加率は、ユーザーの増加率を大きく下回っているが、これは1人當たりの送信量の大幅減を示している。
通信リサーチ大手のオーバムは、「無料通信ソフトの普及による、世界通信キャリアの2012年のショートメッセージ事業売上高の損失額は、230億ドルに達する。2016年には、損失額が540億ドルに拡大する」と予想した。
■微信による新年の挨拶が流行
多くの人にとって、ショートメッセージの送受信?削減は、春節休暇中に避けることができない宿題だ。
天津市の某事業単位に勤務する何さんは、「大晦日の夜にショートメッセージが殺到することはよくあり、一日だけで百通以上を受信する場合もある」と述べた。ショートメッセージの內容が重複しており、新鮮さもなければ誠意もない。長年続いたショートメッセージによる新年の挨拶は、すでに形式主義的になっている。
一方で、微信による新年の挨拶が急速に流行しており、注目を集めている。微信は音聲?文字?表情?畫像?映像?位置などの各種情報を伝えることが可能だ。テレビ電話の機能まで備えた微信がユーザーに提供するサービスは、伝統的なショートメッセージ?MMSを大きく上回っている。サービス提供から2年が経過した微信のユーザー數はすでに3億人以上に達した。ユーザー數により計算するならば、微信はすでに中國聯通(チャイナ?ユニコム)と中國電信(チャイナ?テレコム)を上回っており、「中國2位の通信キャリア」になっている。